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世界にはタイヤの規格を定めているアメリカのTRA(ティーアールエイ)、ヨーロッパのETRTO(エトルト)、日本のJATMA(ジャトマ)という組織があり、それぞれタイヤのサイズや能力を測定し、国によりそれぞれの規格に沿ってタイヤが設計されています。現在、タイヤ規格の共通化が進められていますが、国により規格が異なっています。

エクストラロード(XL)規格、レインフォースド(RFD)規格とは、近年日本で新しく登場した規格で、タイヤの内部構造を強くし、車の総重量・馬力等、日々重く、速くなっていく現在の車に対応していくための規格と言えます。反対に従来のタイヤの規格をスタンダード(STD)規格と言い、XL規格、REF規格のタイヤは、STD規格のタイヤよりも高い負荷能力を発揮できるタイヤとなっています
また、エクストラロード(XL)規格、レインフォースド(RFD)規格は名前は違いますが、同じ意味のものとなります。

空気がしっかり入っているタイヤと、そうでないタイヤ、どちらが重い荷重に耐えることができるか?と言われれば、空気がしっかり入ったタイヤを選ばれると思います。それはその通りで、タイヤは充填する空気の容積が大きいほど、より大きな荷重に耐えられます。重い車を支えるためには、高い空気圧を入れたり、タイヤサイズを大きくしてタイヤ内部の空気の入る容積を大きくする必要があります。しかし、タイヤには空気の入る限界があり、タイヤサイズを大きくするには、車両のバランスなど、こちらも限界があります。

そこで、ヨーロッパのタイヤ規格で規定されているXL/RFD規格のタイヤ等、従来のSTD規格よりも高い空気圧に設定できるタイヤが登場してきました。XL/RFD規格のタイヤは内部構造が強化されているので、高い空気圧に耐えることができます。これによって、同一のタイヤサイズでも、高い空気圧を充填することができ、タイヤサイズを変えずに空気の容積を増やすことで、高い負荷能力を発揮できるようになりました。

例えば、タイヤサイズ『215/45R17』のタイヤでは、STD規格ではロードインデックスが『87』なのに対して、XL規格では『91』となっています。つまり、タイヤの大きさは変わらずに、負荷能力が高くなっています。
(※タイヤサイズについては「サイズの見方」のページで詳しく説明しています。ロードインデックスについても触れていますので、詳しくはご参照ください。

 

XL規格のタイヤが必要な負荷能力を発揮するためには、正しい空気圧を充填しなければなりません。

XL規格のタイヤはタイヤサイズによってSTD規格に比べて必要な空気圧が変わることがあります。

例えば新車装着サイズ(STD規格)が215/45R17 87Wに対して、215/45R17 91W XL(XL規格)のタイヤに換える際、車両ごとに決められた指定空気圧が210kpaだとすると…
STD規格の負荷能力が『505kg』に対して、XL規格のタイヤで『505kg』の負荷能力を維持するためには、空気を『230kpa』空気圧で充填することが必要になります。また下記のようにXL規格のタイヤでも、STD規格のタイヤと同じ空気圧で、同じ負荷能力を発揮する場合もあります。

インチアップする場合は、車両指定空気圧より高い空気圧を充填する必要があります。

新車装着サイズ(STD規格)が195/65R15 91Hに対して、215/45R17 91W XL(XL規格)のタイヤに換える際、車両ごとに決められた指定空気圧が230kpaだとすると…
空気圧『230kpa』充填時、STD規格の負荷能力が『600kg』ですが、XL規格のタイヤで『600kg』の負荷能力を維持するためには、空気圧を『280kpa』充填しなければなりません。

XL規格のタイヤが高い空気圧に設定でき、いくら『空気を多く入れる→負荷能力が増える』といっても、空気圧が290kpaを超えるとタイヤが偏摩耗したり、乗り心地を損ねたりします。ロードインデックス毎に空気圧と最大負荷能力は決められており、この空気圧を超える設定にしてもそれ以上負荷能力は上がりません(乗用車の最高使用空気圧は350kpa)。空気圧はお車、タイヤよって、適切な量を充填することが大切です。簡単にタイヤの空気を充填すると言っても、安全や快適さ、タイヤの寿命等が左右されるため、正しい知識が必要となります。タイヤ交換やタイヤの空気を充填される際は、専門の信頼できるお店でされることをおすすめします。

 
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